給与・労務
配偶者控除等申告書の書き方 2026年〈令和8年〉分
2026/11/02
そろそろ年末調整の時期が近づき、書類の準備に着手される保育園・こども園様が増える頃かと思います。年末調整にあたり、職員から回収が必要な書類の一つである
給与所得者の配偶者控除等申告書(以下、配偶者控除等申告書)
の書き方について解説します。
2026年〈令和8年〉分は、令和8年度税制改正により配偶者の所得要件が変更されています。
- 配偶者控除:合計所得金額 58万円以下 → 62万円以下
- 配偶者特別控除:合計所得金額 58万円超133万円以下 → 62万円超133万円以下
配偶者控除等申告書は③の部分となります。①については共通の記載項目となっています。

●引用元 国税庁サイト・資料
給与所得者の基礎控除、配偶者(特別)控除、特定親族特別控除及び所得金額調整控除の申告
令和8年分 基礎控除申告書兼配偶者控除等申告書兼特定親族特別控除兼所得金額調整控除申告書【PDF】
令和8年分 基礎控除申告書兼配偶者控除等申告書兼特定親族特別控除兼所得金額調整控除申告書 記載例【PDF】
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更新 2025.11.04
更新 2024.10.23
更新 2023.10.23
初回投稿 2022.10.21
1.氏名・住所など
ここでは給与所得者の氏名や住所などの基本情報を記載します。

①所轄税務署長
- 給与の支払者が、「給与の支払者の所在地の所轄税務署長」を記載します。
②給与の支払者に関する情報
- 給与の支払者が、名称、個人番号または法人番号および所在地を記載します。
③本人の氏名
④本人の住所
2.配偶者控除等申告書の書き方
配偶者控除等申告書は、以下の条件をいずれも満たす場合に記載します。 満たさない場合は記載の必要はありません。
- 配偶者がいること
- 本人の合計所得の見積額が1,000万円以下 ※給与収入等からの換算は以下
- 所得金額調整控除の適用を受けない場合、給与収入1,195万円以下
- 所得金額調整控除の適用を受ける場合、給与収入1,210万円以下
- 配偶者の合計所得の見積額が133万円以下(給与収入207万円以下)

配偶者の情報

①配偶者の氏名
②配偶者の個人番号(マイナンバー)
- 個人番号については原則記載しますが、記載を省略するにはマイナンバー(個人番号)が記載された一定の税務関係書類の提出を受け、給与支払者がそれをもとに作成した帳簿を備えていることが必要です。
この要件を満たす場合、給与支払者に提供済みのマイナンバー(個人番号)と相違ない」旨の記載を行った上で個人番号の記載を省略することができます。
●引用元 国税庁サイト・資料
源泉所得税関係に関するFAQ >Q1-3-2~
③配偶者の生年月日
④本人と別居している場合の配偶者の住所又は居所
⑤非居住者である配偶者
- 配偶者が非居住者である場合、○を記載します。非居住者とは、国内に住所(生活の本拠)がなく、かつ現在まで引き続いて1年以上国内に居所がない方などをいいます。詳しくは国税庁「居住者と非居住者の区分」をご確認ください。
- 「親族関係書類」や「送金関係書類」の提出または提示が必要です。ただし「親族関係書類」については、扶養控除等(異動)申告書の提出時に提出または提示している場合は必要ありません。
- 親族関係書類 戸籍の附票の写し、配偶者のパスポートの写しなど
- 送金関係書類 親族に送金をしたことがわかる書類、親族が使用したクレジットカードの明細及びそのクレジットカード利用分が引き落とされた事がわかる通帳のコピーなど
●引用元 国税庁サイト・資料
No.2875 居住者と非居住者の区分
No.2672 年末調整で配偶者控除または配偶者特別控除の適用を受けるとき(提出書類の件)
⑥生計を一にする事実
- 国外に住んでいる配偶者にその年じゅうに送金等した金額を記載します。
配偶者の本年中の合計所得金額の見積額の計算

①給与所得の収入金額
- 2026年〈令和8年〉1月~12月中の配偶者の給与収入の見積額を記載します。
- 直近の源泉徴収票や給与明細を参考に、12月までに支払われる給与・賞与を含めて見積もります。
- 給与のうち、非課税額は給与額から除外して計算します。 例:通勤手当など
- 複数の給与支払者からの給与を受けている場合は、合計額を記載します。
②給与所得の所得金額
- 2026年〈令和8年〉1月~12月中の配偶者の所得の見積額を記載します。
- ①で見積もった、給与所得の収入金額をもとに、以下の表に当てはめて、給与所得の所得金額を計算します。
| 給与等の収入金額 (A) | 所得金額 |
|---|---|
| 1円以上 740,999円以下 | 0円 |
| 741,000円以上 2,190,999円以下 | 給与等の収入金額(A)-740,000円 |
| 2,191,000円以上 2,192,999円以下 | 1,451,000円 |
| 2,193,000円以上 2,195,999円以下 | 1,453,000円 |
| 2,196,000円以上 2,199,999円以下 | 1,456,000円 |
| 2,200,000円以上 3,599,999円以下 | (B)×2.8-80,000円 |
| 3,600,000円以上 6,599,999円以下 | (B)×3.2-440,000円 |
| 6,600,000円以上 8,499,999円以下 | (A)×90%-1,100,000円 |
| 8,500,000円以上 | (A)-1,950,000円 |
(B)=(A)÷4(千円未満切捨て)
●引用元 国税庁サイト・資料
No.1410 給与所得控除
合計所得金額の計算について(令和8年分)【PDF】
③給与所得以外の所得の合計額
- 雑所得、事業所得、以前の職場での退職所得など、給与所得以外の所得がある場合、その所得の合計額を記載します。
- 収入や経費を元に計算を行い、所得額を計算する必要があります。
- 収入が公的年金等の雑所得のみの場合、 公的年金等の収入金額を以下の「公的年金等に係る雑所得の速算表」に当てはめて所得金額を計算します。
●引用元 国税庁サイト・資料
公的年金等に係る雑所得の金額の計算方法
④配偶者の本年中の合計所得金額の見積額
- 以下の合計額を記載します。
- ②給与所得の所得金額
- ③給与所得以外の所得の合計額
⑤控除額の区分の判定
- ④で入力した本年中の合計所得金額の見積額を表に当てはめて該当する個所にチェックします。
⑥区分Ⅱ
- ⑤の控除額の区分の判定で以下にチェックをした個所の(①)~(④)の番号を記載します。
- (①)合計所得金額62万円以下かつ年齢70歳以上【1957年(昭和32年1月1日以前に生まれた方)※老人控除対象配偶者】
- (②)合計所得金額62万円以下かつ年齢70歳未満
- (③)合計所得金額62万円超95万円以下
- (④)合計所得金額95万円超133万円以下
- ①~③の場合は、源泉控除対象配偶者となりますので、扶養控除等申告書への記載が必要となります。(本人の合計所得金額が900万円以下の場合)
控除額の計算

- 区分Ⅰと区分Ⅱが交差する箇所を見つけます。
- 上記の例では区分ⅠがA、区分Ⅱが②となっていますので、赤枠の箇所が交差する箇所となります。
⑦配偶者控除の額
- 区分Ⅱが(①)又は(②)の場合、配偶者控除となるため、交差する箇所にある額を⑦に記載します。
⑧配偶者特別控除の額
- 区分Ⅱが(③)又は(④)の場合、配偶者特別控除となるため、交差する箇所にある額を⑧に記載します。
3.給与計算システムでの設定例
今まで見てきた配偶者控除等申告書が正しく記載されていることを確認した後は、記載された内容を給与計算システムに設定する必要があります。
ここではSERVE 給与計算を例に設定する内容をご説明します。
SERVE給与計算では、申告書に記載された本人と配偶者の所得の区分を選ぶだけで、配偶者控除・配偶者特別控除のどちらに当たるか、控除額がいくらになるかをシステムが判定し、年末調整で自動計算します。控除額の早見表を見ながら手計算したり、金額を入力したりする必要はありません。
本人・配偶者の所得区分
配偶者控除・配偶者特別控除がある場合に入力します。


①控除対象配偶者有
- 配偶者控除・配偶者特別控除を受ける場合、または配偶者の合計所得金額が62万円以下(同一生計配偶者)の場合は、チェックを入れます。
- 配偶者控除、配偶者特別控除を受ける場合は、②③④を入力します。
②対象年
- 年により控除に関する制度が異なるため、年末調整の適用を受ける年を選択します。
- R8年の年末調整時はR8年以降を選択します。
③本人合計所得
- 給与所得者の基礎控除申告書の控除額の計算でチェックされた区分に該当するものを選択します。
- 900万円以下(区分Ⅰ=A)→「~900万円」を選択
- 900万円超 950万円以下(区分Ⅰ=B)→「900万円~950万円」を選択
- 950万円超 1,000万円以下(区分Ⅰ=C)→「950万円~1,000万円」を選択
- 1,000万円超(区分Ⅰに記載がない)→ 「1,000万円~」を選択
④配偶者合計所得
- 給与所得者の配偶者控除等申告書の控除額の計算でチェックされた区分に該当するものを選択します。
- 62万円以下かつ年齢70歳以上(区分Ⅱ=(①))→「~62万円」を選択
- 62万円以下かつ年齢70歳未満(区分Ⅱ=(②))→「~62万円」を選択
- 62万円超95万円以下(区分Ⅱ=(③))→「62万円~95万円」を選択
- 95万円超133万円以下(区分Ⅱ=(④))→「95万~133万円」を選択
⑤配偶者控除等の判定結果
③④の選択により、以下の通り判定された結果が表示されます。
- 源泉控除対象配偶者
- ③本人所得「~900万円」かつ④配偶者所得「~62万円」又は「62万円~95万円」が選択されている場合
- 配偶者控除又は配偶者特別控除の対象
- 控除対象配偶者
- ③本人所得「900万円~950万円」又は「950万円~1,000万円」かつ④配偶者所得「~62万円」が選択されている場合
- 配偶者控除の対象
- 配偶者特別控除
- ③本人所得「900万円~950万円」又は「950万円~1,000万円」かつ④配偶者所得「62万円~95万円」又は「95万~133万円」が選択されている場合
- 配偶者特別控除の対象
- 同一生計配偶者
- ③本人所得「1,000万円~」かつ④配偶者所得「~62万円」が選択されている場合
- 配偶者控除、配偶者特別控除の対象外
- 該当なし
- ③本人所得「1,000万円~」かつ④配偶者所得「62万円~95万円」又は「95万~133万円」が選択されている場合
- ③本人所得又は④配偶者所得のいずれかが空欄である場合 ※入力漏れがないように注意
- 配偶者控除、配偶者特別控除の対象外
本人・配偶者の所得区分
配偶者控除・配偶者特別控除を受ける場合に配偶者の合計所得を入力します。


⑥配偶者の合計所得
- 給与所得者の配偶者控除等申告書の配偶者の本年中の合計所得金額の見積額を入力します。
- 源泉徴収票に金額が反映されます。
⑦配偶者控除、配偶者特別控除の額
- 本人・配偶者の所得区分で選択された内容に基づき配偶者控除又は配偶者特別控除の額が表示されます。
⑧所得区分の表示
- 本人・配偶者の所得区分で選択した内容が表示されます。
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以上、配偶者控除等申告書の書き方の解説となります。
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ご興味ございましたらぜひお問い合わせなどいただければと思います。
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